175と436と6bc8

ALTEC 436 コンプ 自作

UA175A、鮮やかで太くて、でも自然で、やっぱり太い

過入力に弱かったり意外と波形が崩れやすかったり何かと過保護な設定が面倒だったりしますがキチンとハマった時の強烈な破壊力と言ったら175Aが一番かと思います。
デザイン的には後半部のフィルタ回路の値が絶妙、デザインした人は天才ですね

UA175関連、German Vintage Modules様のUA175記事。175bはリリースタイム違い。自分は結構長いリリースタイムを持った175Aも好き。
https://blog.goo.ne.jp/wellver/d/20111105
UA175Aを1176と比べる辺りがさすが解ってらっしゃる。兎に角肝はVariMUにしては意外と早いアタック。これを何故簡単に動作不安定になる6bc8でなぜという疑問は分からず

UA175Aから始まる最終形のUA177、アタック速度とVariMU機構は基本的に変わらず。フィルタ回路と12bh7周りが洗練されていきますがアタックタイムは逆に過激に攻めていきます
良くレシオが~と言われますがそこはあまり出音には関係無く魅力の肝はこのシリーズ通して変わらないアタック速度だと感じます

コンプというとギュッと突っ込んでアタックで叩かれた部分ばかりを見てしまいがちですがアンプ自体が良い色を持つUA175Aの場合逆で固定スレッショルド値以下の叩かれていない増幅で太る波形の部分が音の肝となります。
その為にゲインとリリースをちまちまと緻密に設定していく必要があります

UA175シリーズの良い所はあまり深く考えず山頂を軽く削る設定で谷を前に出す事が出来、簡単に鮮やかな太い音が出せる事だと思います
ただもっと谷部分を上げようと突っ込むとアタックにより波形が崩れてきたり逆にリリースで削られたりします
下記は波形崩れが起きにくい6386を使ったUA175modです

じゃあもっと押しても波形崩れが起きにくい管6386や6cc42、6N3Pを使えば良いじゃないかと思いますが意外とUA175の”鮮やかな”という特色が他の管では出ないのです。6BC8は不安定なのに困ったものです

この鮮やかな彩度が自然に上がったディティール感は同じ6BC8を使ったAltec436でも結構簡単に出ます
6BC8使用のコンプUA175とAltec436の特色は下記です
175:鮮やか、自然、太い、アタック早い
436:鮮やか、自然
共通要素が6BC8の色と言えます。

下記はALTECの配線図、後段の6CG7は特に色のない素直な管でこの管と相まって山を削ぐ事に拠って彩度の上がった自然な音が非常に簡単に出ます

ALTEC436の話(好みの話)
EMI modでアウトプットを150Ω出しにしゲインを稼ぎアッテネーターをつけて思い切り押し音をバシュらせる方法もありますがこれだと数少ないALTEC436の特色、自然さが結構消えてしまいあまり自分は好きではないです
バシュらせるだけならShureのLevel LOCの方が好きです

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