RCA BC-2B MI11241 Consolette クローン

RCA MI-11241プリ自作

キチンと作られた真空管プリアンプの説明

真面目な日本人がキチンと作られた日本製の部材を使ってキチンとアンプを作っています
キチンと作っている割にキチンとまとめた事がないのでここに説明をまとめました

■RCAのエンジニアが作った回路
RCAは世界最大の音楽メーカーです。そのエンジニア社員はアメリカ各州で一番の数学の天才が大学に行ってやっと入れる位の狭き門をくぐった人達です。そのRCAの中でも真空管全盛期の50年代に音声アンプ製品をデザインしていた人達は超花形です。その人達が作った回路の中でも特に優れていて大ヒット作になったRCA BC-2B Consoletteというコンソール卓の MI11241というゲイン回路を使用しています
要するにこれ以上良い値はあまり考え難い程完成されています

RCAの音は良いです。解像度が高く、色鮮やか、少し現実より派手です
夢見るような感じの滑らかさは昔のハリウッド映画の様な音です

勿論自分でデザインするのも可能ですが、真空管の動きが少し分かった位のそこら辺のおじさん(自分の事)がどんなに逆立ちしてバク宙してもこの回路の完成度にはかすりもしません。

のでここは大人しくRCAの回路を使います

■キチンと高圧の掛けられたゲイン用真空管電源回路

良い電源はアンプの肝です、本体より時間を数倍掛けて開発するのが良いです
自分は9ヶ月以上掛けて手に入る全ての組み合わせを試し今の電源ユニットを開発しました

評価基準は一つだけで、出音が良い事

繋いだアンプが躍動感のあるクリアな音になる様に各社のありとあらゆるパーツと値を取っ替え引っ替えして現在のパーツ構成に落ち着きました

設計上100v以上の高圧を掛けた真空管のゲインの音は解像度も高く色鮮やかです
実は12AX7等だとUSB等で使われている5vから作った低電圧でも動きます
がその音は鮮やかでもないし解像度も低い曇ったガラス越しみたいな音になります

がしかしコストはそちらの方がかなり低いです
なにせ電源回路構成部品がかなり減るので

ただ張りがあって解像度も高く色鮮やかな音を出すのが自分の目的なので
少し高くなっても専用のトランスを使いキチンと高圧を作ります

自分は秋葉原ゼネラルトランスの真空管電源用トランスを使用しています
春日トランス時代から良いトランスを作成販売してらっしゃっる信頼出来るメーカーさんです


電解コンデンサは安心安全高品質のニチコン、日ケミ、東信を使っています
(昔、煙や爆発音の出る4Kテレビがあったの覚えている人も多いと思いますが、それらの電コンがどこ発かは言わないでおきます。日本製ではなかったです。。。)

電源部の抵抗はよく昔のサンスイの高級コンポ等でよく見られたパナソニックの水色を使っています
高品質なのに安価で良い音なのですがもう生産中止されてしまいました

よく真空管アンプで聞くブーンと云うハムは大体真空管ヒーターから発生します
がヒーターは直流点火に変更していますのでその様なノイズはありません

まとめると良い電源回路が良い音の基本となります
自作の際はかなり時間を掛けて良い電源を作りましょう

■キチンとトランスで低インピーダンス処理のされた出力
ハイインピーダンス真空管回路で増幅されたシグナルは最後にトランスで600オームに変換されます
しかし合計200円の抵抗とコンデンサーでも同じ事が実は出来ます
が出てくる音はかなり違います

抵抗コンデンサーでインピーダンス処理された音はフワッとしています
誰もが知っている現行の真空管プリ等でよくある、あの音が出ます

トランスで低インピーダンス処理のされた出力音はくっきりとバキッと詳細で力強いです
インピーダンス変換の方法に拠るので別に高級トランスでなくてもその変化は出ます

自分は秋葉原東栄トランスさんのマッチングトランスで600オームへ処理しています
キチンとデザインされ信頼出来る職人さんがキチンと作ったトランスで愛用しています
多分これ以上のコスパと音は無いのではと思う程、非常に良い音です
(あまり広げたくない情報ですが。。。)

コストの桁が1桁多くても出音は詳細で力強い方が自分は良いと思いので
キチンとトランスで低インピーダンスへの処理をしています

■キチンと入力トランスで昇圧処理された入力音
600オームで出力された音声をゲイン回路に入力する際にキチンとトランスで昇圧しています
勿論ほとんどの現代のアンプは入力トランスを使わず色々工夫してゲイン回路に入れています
トランスが高価になりやすい事もありトランスを使用した回路はコストを圧迫するからです

コストは掛かりますがトランスでキチンと昇圧された音はかなり肉々しさが増します
比較音源です
WAVでダウンロードも可能ですのでご自身のDAWでも比較してみてください


この結果から自分はコストが掛かっても入力トランスでキチンと昇圧した方が良いかと思います
ちなみにこれはタムラ製でとあるコンソール卓から抜かれたモノです

■キチンと選ばれた真空管
皆さんは安い機材の真空管を変えたら音が良くなった経験はないでしょうか、自分はあります
意外とキチンとしたメーカーでも出どころがよく判らない無銘の真空管が入っていたりします

確かに作って売ってみるとまともな真空管を使うコストって馬鹿にならない額になります
のでそこをそれなりのバルク品で出荷するというのは結構な数のメーカーがしています

グラフの載ったデータの比較はよく見かけますがあれでは音は分かりません
自分は真空管を集めて実際に自分のプリアンプやコンプの回路に入れて出音を比較してみました

現在公開している結果は下記リンクの12AX7のみですが勿論他の管も同じ事をしています
skのブログ – 真空管比較
その上で安くても良い音の真空管をキチンと選んで使用しています

ご自身で真空管を変えて音がどう変わるのか実験するのも楽しいので良いかと思います
がそれをしなくてもよい様に最初から良い真空管を入れて作成販売しています

以上が詳細になります
上記の点で妥協せずに作られたアンプの音質は結構圧倒的です
ぜひ一度お試しください
よろしくお願いします

中身の写真、ノイズを撒き散らす電源トランスもこれだけゲイン部と離すと全くノイズが感じられません

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