Helios Inputのアレって何なんですかと質問来たのでまとめ
Helios以外にも結構過去見た事がある入力のところの選択肢
卓の話になると説明が面倒だが多分これがまず基本
ミックスダウンされたテープの各トラックは2度卓のゲイン回路を通っている
録った時とミックスの時
基本録る時だけ高い昇圧のマイクトランスを通っている
勿論トランスでの昇圧の際の音色の変化は真空管やその他のゲイン回路の音色の変化とは違う
でミックスの時はマイク用の昇圧トランスはいらないので直接ゲイン回路に接続する端子を使う
がミックスでも意外とトランス通して得られる倍音とかが使える音になる事をエンジニアが発見し使用し始める
下記はヘリオスの配線図(一台一台がカスタムなのでどのヘリオスかは不明)
図面の様にトランスをスキップできる回路になっている
(と同時に昇圧トランスも昇圧率が選べるタップがついてるのが見える)
ヘリオスの再生版のインプットの辺り、右のノブはゲイン回路部分の可変ゲイン
要するに各ゲイン増幅部分のクセを上手く調整し利用出来る様に設定してある
わかりにくいので表にする
表記 | やってる事 | 本来の目的 | 効果 |
LINE | トランスを通さずにそのままゲイン回路に接続 | LINE出力レベルの信号を受ける為 | ゲイン回路だけの音色への影響を受ける |
LINE-5db | 5dbのPADと同時にゲイン回路に接続 | 少し強めのLINE出力を受ける為(ヘッドアンプ等で少し増幅された信号等) | 上記と同じでトランスの音色への影響はない ゲインが下がるので結果ゲインノブを上げて ゲイン回路の影響が増える |
MIC | マイク入力用に昇圧トランスに接続 | MIC出力レベルの信号を受ける為 | トランス+ゲイン回路の音色への影響を受ける |
MIC-20db | 昇圧トランスのタップに接続 (20dbのPAD分位ゲイン下げ) | 少し強めのMIC出力レベルの信号を受ける為(コンデンサマイク等) | 上記よりも音色へのトランスの影響度が低い ゲインも下がるので結果ゲインノブを上げて ゲイン回路の影響が増える |
ライン(1:1)と昇圧(1:4)ぐらいのトランスでもかなり音の感じが違う
1:10とかのトランスだと全く違う音色になる
トランスでガツンと昇圧された音と同様の音をプラグインEQで作ろうとすると非常に面倒
昇圧インピーを選べるのはNeveか他でも見た気がするしあの時代の英国での流行りだったのかも知れない。現場に混在するハイゲインモダンマイクと古いマイクへの対応で必要だったかもしれない。理由は不明だが意外と使える機能という話
もし卓やEQにこういう組み合わせの選択肢があるととっても便利
そのは選択肢があるのは良いので自分のEQには近いモノを入れたいとも思う