1950年シカゴのエコー事情 - エコーチェンバー機構自作 考察

録音

エコーチェンバーとテープエコー
よくごっちゃにして語られますが
エコーチェンバーは部屋で音を再生して再度録音する方法でテープエコーはテープに録音しその音源を微妙に離されたヘッドで再度録音しディレイ効果を得る方法です

 

音源でなかなかそのものズバリがないので困り物ですが

エコーチェンバー室の音(youtube)

https://www.youtube.com/watch?v=EnpYVPzkmb4
 

Sunset Sound’s Studioのエコーチェンバー室

(中で実音聞いてしまうと意味がない様な気もするのですが。。。)

英キャピタル・レコード(AbbeyRoadも同様)

 

リバーブのエコーチェンバー室のまとめはここで

Just a moment...

エコーチェンバーの利点はそれほど増幅せずに自然な位相変換と倍音のコントロールが可能である事です

 

1950年のチェス(チェッカー)レコードを録音していたスタジオ(ラジオドラマやMGMの映画音響などの録音をしていた場末のスタジオですが)では両方使っていた事がわかっています、理由は下記

1.録音時にその場に居た本人から確認
「エコーの部屋があったがテープエコーもあった」
「エコー部屋からはパイプが突き出しておりマイクが立っていた」

「稀に歌やアンプ、アコギを隔離したりもした」
2.テープエコー特有の回転ノイズが確認される曲が多々ある
 

テープエコーやその他のリバーブと倍音増幅機関を使ってかなり実

験した結果エコーチェンバー室から作られる人工的なショートディレイは位相と倍音の為にスラップバックは純粋なエコーの為に使われていたと予想します

 

位相変換の為のショートディレイと倍音変更の為の再録装置だけと考えると自作してもそれほどの大きさにならないかと考えてます、正直机位の大きさに収まるかと。あとはデザインと材質で実験出来そうです

 

昔YAMAHAのSPXで位相変換の為だけにショートディレイとモジュレーターとPANを使って振ってその後戻してコントロールしていたりしてましたがその時は倍音に関しては考えていませんでした

 

シカゴ時代、Electric Lady Landスタジオ作成時やジョン・レノンのソロやルー・リードのベルリンなどを録音したエンジニアと懇意だったのですが彼曰く「モノラルで録っていた時代のエンジニアは位相と倍音のセンスが違っていた彼自身とは違う耳を持っていた」と言っていた事を思い出します。あとはエクスパンダーがないと昔のあの音は作れないとも言ってました自分以外はあまり興味のない事かと思いますが今となると納得です。。。

その時代の標準的なエキサイター回路ですが、今から作るとすると、しきい値が2つ設定出来る事が必要かと思いますが、そこはGateとノッチフィルター的なLPF/HPF、特定域をコントロールするバンドEQ、バーチャルコンソールがDAW側で有れば大丈夫かと思います

 

こう考えると結構複雑ですが自分の求めているモノは現在の標準的な録音方法や考え方と全く逆の方向に向かっている様です

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