RCA BA-25 limiter 自作に向けての考察を記します
RCA BA-25は50年代初頭の制限増幅機
同時期のRCA機材としてはBA-2などがありますが
テープが普及し始めますがまだ多重録音が編み出されてはいない時代
その時代のその他の機材から考えると
クリップ保護の為、放送局などに使われていたパターン
録音、採音時にリボンマイク>マイクプリからのシグナルを限界まで上げる
など使われていた様に思われます
内容をみてみると
シングルトランス(!)入力->フェイズインバーターでバランス化
そこからVariMuの6386を通り12AX->12AUでPPアウト
検波は見慣れた6AL5でVariMuのコントロール
にてPRRが動作の説明をしていますが
非常に気にかかるのはここ
What is really exceptional is that the control voltage also appears on coupling caps C3 C5 C4 C6 via the high-value R11 R12. So we really have a complex multi-step 3-pole attack time constant. And the dirty fact is: C3 C4 must pass bass, which means attack time constant must be slower than bass waves. Up around 50mS. That is slow enough to allow audible distortion on sudden transients. And it is locked into the design. Other similar designs manage to avoid this tradeoff and can have much faster attack times. I presume this was more a safety limiter than a “sound effect”, though the combination of clipped attack and slow limiting may have application in highly processed music.
要するにVariMuで調節する前にデフォルトでFC670みたいな
タイムコンスタントの調整してトーン調整してるんじゃね?って事
配線図を見ても確かに多重になってて奇妙です
”なんでVariMuの前に0.047直列で2つ繋いでるんだろ?”
(よくもまあこんなとこに気づく人がいるものです)
意外とこういう奇妙なところが音のキモになっていることが多いので
今回は6386をどうにか手に入れて(一万前後でくっそ高いけど)
そのままのスペックで作らないといけないかもしれません
これだけ複雑でもVariMu+MT管なのでパーツは安い
電源もEdcor EPWR 136 の6000円でまかなえたりします
トーンマシーンではなく保護機材であると書かれてはいますが
増幅=倍音変化ですので作る価値はあるかと思います
今のところ4重の二乗計算を使用出来る範囲のレイテンシーで計算するのは
UAD使ってでも無理なのでプラグインでも再現は不可でしょう
入力トランスがシングルでもOK、MT管でエコってのが気にいりました
丁度良い値のNEVEインプットが寝ているのでそれを使います
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