今回はGeneral Electric BA-5A limiter 自作の為の考察してみます
BA5AはVariMu管以前のリミッター
主に放送局などのトランスミッターの前に置かれていたようです
ブリッジ型コンプと同様に見事に現在もしくはVariMuコンプと動作方法が違いますので自作考察して勉強するにはピッタリです
海外オークションで2,000ドル、送料が同額位掛かりそうです
国内で100万円程、はい100万円です
高すぎます自作しましょう
自作への考察
内部は
ユニット1.プリアンプ、ゲインコントロール部、バイアスコントロール部
ユニット2.電源部
の大まかに2つのユニットで4つの部分が継れています
上記1.の配線図は下の通りです
1.の3つのセクションのブロックダイアグラムがGroupDIYにあります
内部構造説明はこちらにあります
http://bh.hallikainen.org/wiki/index.php?pagename=GeneralElectric
まず第一の難関はリアクターです
場所はインプットからシングルアンプ出口後すぐにある赤線部分
Group DIYにてマニュアルのスキャンからパーツナンバーがわかります
REACTOR M-7471919 もしくは Thordarson 50263
WEBを検索しますが全く情報がありません
そもそもリアクターって何?と思い
下記を読んでなんとなく用途と機能を理解します
what is line reactor?
ではこのGE BA5A Limiterではなにしているのかというところですが
クリスのブログの読者コメントで少し説明が
comment :howard
network of inductors and capacitors in the main audio channel is an
all-pass filter circuit that rolls the phase of the higher
frequencies 180 degrees. This helps to even out the positive and
negative peaks
とあります
要するにシングルで増幅した際よく見かける正負の片側だけ崩れてしまって歪んだ波形をハイパスで抜き逆位相側に混ぜ込み上手く慣らそうというモノに見えます
え!そんな事が出来るのか!すごい!
確かにあると便利そうです、がパーツがない以上省略したいところ
本当に機能には関係ないのでしょうか
マニュアルからの機能動作説明がこれまたGroupDIYにあります
読んでみると
ゲイン制限するバイアスへの出力は、プリのアウトプットトランス直前で抜かれる。その後メインの音声シグナルは出力トランスとリアクターを通る。その部分でシグナルを処理している時間がバイアス出力機関(配線図下部分)がバイアスを作成する為の時間に使われる様に見えます、リアクターネットワークは構造上時間稼ぎの為必要そうです
この流れはFC670 やBA-25 で見たことがあります
要するにシグナルラインでわざとレイテンシーを発生させそれに別回路でバイアスを作成しゲインの制限を掛ける事によりアタックタイムを短くする方法です
フーム音質には関係無いですが省略は難しそうです
幸運な事に上記のパーツ情報にスペックが載っていますので作成は可能そうです。18mHのインダクタとコンデンサ 0.05を使って回路を組めば同等の時間は稼げるのでは?と考えます
どれだけレイテンシーが発生していてそれが本当に必要なのかはプリ部分の作成して実験しインダクタとフィルタコンデンサを通した音質とその際のレイテンシーを実際測るしかないかも知れません
インダクタ18mHは秋月パーツで100円
回路図とセオリーから見るとリアクターがシグナル全体のプロセスに対し十分な遅れを作り論理的にはプリアンプ部分で歪んでなければ歪みはゼロでアタックもカナリ早く出来そうです
第二の難関はB+とB-が250V づつ必要な事
上半分がB+250vを下半分がB-250vを作成する感じです
B- 250vはアンプ配線図右下バイアス作成部分に入っていきます
ぐるぐると周りますが結局6SN7片側からゲインコントロール部の6J5グリットへ-を入力し出力段を落とす感じ
ヒーターも5A x 2必要とか、馬鹿力すぎる。。。
可能ですが超デカイ電源トランスを2つとなると予算的に。。。
アタックタイム的にレイテンシーが可也重要になる予感
その上6J5, 6F6, 6Y6といった比較的今は見かけない管が多数必要
もしそれらが安く手に入ったら作成を考えても良いかも
前途多難な感じです
面白くなりそうです
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