ALTEC438 自作 考察>作成

ALTEC 438 自作

下記質問を良く聞かれるのでALTEC438自作を考察します

コンプ掛け録りをしたいがうまくいかない
マイクプリコンプ一体型が欲しいがLA610は高いので躊躇している

実はこれらのニーズに438が適しているのではないかと思っています

■438とは
マイクプリコンプ一体型のアンプで436同様に制限増幅器がついているアンプでよくボーリング場や学校のPA等に使われていた様で自分がアメリカ滞在時にはそれらが廃業時や取り壊し等で良く見かけたアンプです
PA等の使用方法では438の後に拡声器のパワーアンプへ接続されており要するに複数のプリアンプALTEC1566Aと436を別途購入したりMIXERユニットを別に買ったりしてそれらを接続し使うほどではない大きさの小規模システムの必要性と1マイク音声と音楽を同時にシステムに投入したいだけのシンプルな場合に安く済む様に開発販売使用されていた様です

■436と438の違い
438は436の前に12A系の2段増幅のマイクプリが追加されています
438にはPHONEというアンバラでハイインピーダンス入力がついています

■自作してまで知りたい点は下記になります
単純にマイクプリとしての評価はどうか
PHONE端子入力時はベース等のDIとして使えるのか
ラインゲイン値で入力された時のMIXで使用可能性

試せばすぐに分かるので結局のところ自作しました

知りたかった点の結果は下記になります

■単純にマイクプリとして
非常に良いです
元々の436は自然で少し色鮮やかにしてくれる非常に使い勝手の良いアンプですが
その色を持ったプリとして詳細で焦点のあった色鮮やかなプリになります
真空管プリアンプはシングルアンプが多い中、プッシュプル回路の厚みのある音は珍しく結構衝撃です

■マイクプリとコンプとしての評価
意外と今まで掛け録りはしてこなかったですが結構時間短縮出来るのではないかと思います
録りで軽く掛けておくことに拠りMIXの方向性も決まりやすく、必要なら詳細なコントロールが出来るバンドコンプのプラグイン等で2度掛けするのも良いかと思います

■PHONE端子をベースDIとして使用
通常の出力のパッシブJazzBass系を使いましたが配線図通りだとコンプはするがゲインが足りない感じでした。ので増幅2段目に入れるのではなく1段目に入力する形に変更しました。こうすることに拠り良い感じでドライブ出来る様になりました。DIの色も悪くなく自然な感じで焦点をあわせてくれ良いDIだと思います

■ラインゲイン値で入力された時のMIXで使用可能性
DAWからラインインさせるとプリ部のゲインが高くそれが結構倍音を増加しておりその部分が邪魔で使いにくい感じです。その苦労の後単体のコンプ436を使うとかなり楽に設定出来るのでコンプとしては単体の436を使った方が幸せになるかと思います

■総評
使いやすく良い音のマイクプリとなりコンプも良く効き非常に良いアンプである
掛け録りは慣れれば録ってからコンプよりもかなり時間の短縮が予測される
コンプとしては単体の436の代わりにはなれないです

タイトルとURLをコピーしました